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キャットショーに参加してみよう(3)

「キャットショーに参加してみよう(3)」

~キャットショーの主催団体を知ろう~ 

キャットショーに参加してみよう(1)(2)では、キャットショーに参加する意義やキャットショーに参加するための条件みたいなことをお伝えさせて頂きました。今回からはキャットショーについて、少し具体的にお話ししていきます。本日のテーマは「キャットショーの主催団体について」です。

キャットショーが主催する団体は、日本においては3つ挙げられます。国際猫血統登録機関(以後国際団体と言います。)である「The International Cat Association(以後TICAと言います。)」と「Cat Fanciers Association(以後CFAと言います。)」そして国内団体である「Asia Cat Club(以後ACCと言います。)」です。その他多数存在しますが、大きく分けてこの3団体に絞られます。

全世界では登録者数と登録猫数は、平均してTICAが一番多く、次いでCFAになります。日本においては、CFAが根強い人気があり一番大きい団体になります。サイベリアンは全世界では中間あたりの登録者数・登録猫数に当ります。悔しいですが言うまでもなく世界で一番多い登録数はPercian Group(ペルシャ猫、正式な読み方はパージャンです。)

キャットショーが主催する団体によっては、ルールや血統猫の考え方が違ってきます。

TICAは血統猫の考え方の始まりは毛色の遺伝学から始まった団体です。ストレートに長毛種(以後LHと言います。)と短毛種(以後SHと言います。)の考え方は、毛色が短い猫か、長い猫かに分けられています。

一方、CFAの血統猫の考え方は、祖先(どのように発生した猫なのか)のタイプから始まった団体です。それ故にLHとSHの考え方はこの祖先の考え方に準拠します。

Persian Groupであるパージャン、ヒマラヤン、エキゾチックショートヘアーを例に挙げてみましょう。TICAはLHとSHで考えますので、LHであるパージャンとヒマラヤン、SHであるエキゾチックショートヘアーは別に区分されますが、CFAは祖先に準拠する考え方ですので、Persian Groupは全てLHの区分となります。

もう一つソマリを例に挙げてみましょう。TICAでは単純にLHの区分ですが、CFAではソマリの原種であるアビシニアンはSHです。その突然変異でアビシニアンのLH版が発生したと考え、ソマリはSHの区分となります。ちなみにサイベリアンの考え方は、一部の団体(Fife)を除き、TICAとCFA共に共通見解となっています。

毛色の表現の仕方にも若干の違いがあります。例えば、赤色のサバ柄で縞模様のある毛色のことを、TICAではRed Mackerel Tabbyと表現しますが、CFAも同様です。また赤色の渦巻き状で縞模様のある毛色のことを、TICAではRed Classic Tabbyと表現し、CFAではRed Tabbyと表現します。もう一つ、赤色にシルバーが混じっていて渦巻き状のある毛色のことを、TICAではRed Silver Classic Tabbyと表現しますが、CFAではCameo Tabbyと表現します。

このように一口にキャットショーと言っても主催する団体が違えば考え方も違い、当然ルールも違ってきます。

なお、ACCの考え方は、CFAに準拠(の真似を)していますのでACCの考え方やルールは割愛します。

少し、話は反れますが、国際団体と国内団体の違いについてお話しします。

国際団体とは世界中に拠点(支点、地区又は地域:Region)があり、その拠点すべてに考え方やルールが統一され適用されています。一方国内団体は、他に拠点を持たずに単一国内のみに存在する団体を言います。広義では、国際団体は、TICAとCFAの2団体だけです。

国際団体には、ヨーロッパを拠点とするFifeがあります。広義では国際団体という位置づけですが、EUのみで活動しているため狭義では国内団体に位置づけられているため、日本にも当然拠点がありません。

もう一つサイベリアンで注目する団体では、WCFはロシア国内にしか存在しないため国内団体に位置づけられていますが、サイベリアンの考え方は、TICAとCFAとほぼ差はなく統一されているため参考になります。(当然どこに重きを置いているのかで若干の差はあります。)

国際団体に加入するメリットは、あらゆる分野で世界共通に統一された考え方やルールが定められ、信頼性が高く説得力があるということに尽きます。

実は、TICAもCFAも同じ動物愛護の組織に加盟しています。(World Cat Congress略称WCCと言います。)FifeやWCFも加盟しています。(全部で7団体が加盟、日本の団体は加盟基準を満たしていないため加盟できません。)

元締めであるWCCで協議した内容を基に、個々の団体の考え方やルールに反映し、最新の動物愛護とHHPと血統猫のStandardを推進しています。TICAとCFAの信頼性が高く説得力があるのはこの理由からです。

サイベリアンに着目してみましょう。

この元締めであるWCCで、大カテゴリーとしてForest Cat系に区分され、Forest Cat系は、サイベリアン・ノルウェイジャンフォレスト・メインクーンがこの系統にあたり、この基準は、TICA・CFA・WCF・Fifeとも共通としていますが、唯一Fifeだけがポイント系のサイベリアン(例えばBlue Lynx Point)のことをサイベリアンではなく、サイベリアングループとして、ネヴァマスカレードという別の猫種として扱っている点に他団体との違いがあります。よってTICA・CFA・WCFにおいては、Point(Pointed)系サイベリアンもサイベリアンとして統一されておりますので、ネヴァマスカレードと区別するようにしましょう。

もう一つ、よく様々なWEBサイトで、サイベリアンフォレストキャットと記載されている記事を見かけますが、正式には間違いというのはもうお気づきのことと思います。恐らく何らかの記事を見てフォレストキャット系の大カテゴリーがいつの間にかサイベリアンフォレストキャットになってしまったのだと思います。正式名称はSiberianシベリア人(Siberian)という意味です。犬種にSiberianHuskyがいますが間違わないようにしましょう。

さて、話を戻しましょう。各団体の主な活動は、HHPや血統猫の血統登録の推進、動物愛護(Animal Welfareなど)の推進、最新獣医療の配信(セミナーなど)、愛猫家同士の情報交流、血統猫のStandardの推進(キャットショー、ブリーダーやオーナーへの表彰など)です。

最後に、キャットショーに参加してみよう(2)でもお伝えさせて頂いた通り、キャットショーは全ての集大成です。キャットショーに参加するということは動物愛護を推進し、愛猫家同士の交流が盛んになり、最新の獣医療(ここでは健康管理を指します。)を習得し、そしてHHPや血統猫のStandardを学び・日頃の飼育の成果を参加者にお披露目し、Judgeから評価を受けるということに繋がります。但し、評価を気にするのはブリーダーであり、一般の方がキャットショーに参加するメリットは、日頃の飼育の成果を参加者にお披露目することで、愛猫家同士の交流が盛んになり日頃の飼育の成果を”アウトプット”できる点にあります。また、単純に勝ち負けを考えてもいいでしょう。勝ち負けを気にすることで”悔しいという気持ち”が、日頃の飼育のグレードアップに繋がるでしょう。

キャットショーに参加するということは、参加すること”自体”に意味があり、真剣に参加することで実りのある1日となるはずです。

次回も引き続き、キャットショーについて具体的にお話ししていきます。どうぞお楽しみに。

 

※一般の方を対象に簡単にわかりやすく説明することに焦点を当てているため、実際のシビアなショールールに照らし合わせると若干異なる説明が成されている場合があり、ご指摘も多々あるかと思われますが趣旨をご理解頂き、何卒ご容赦下さいますようお願いします。