遺伝子検査を考える


今回のテーマは、遺伝子検査の問題点についてです。

遺伝子検査は万能ではないという点から述べていきます。

遺伝子検査で遺伝子に問題がなくても、1%の確率で同様な疾患に罹患するリスクが生じます。また、遺伝子検査でクリアになった仔猫であっても同種類の遺伝子疾患に罹患するリスクが生じます。

両親のどちらか又は両方に問題があっても、子どもに問題のある遺伝子が発生する確率は様々なパターンがあります。例えば、血友病などの疾患を持つ両親の問題がある遺伝子が仔猫の遺伝子に発生する確率は50%です。両親のどちらかが遺伝子に異常がある場合は、仔猫に問題がある遺伝子が発生する確率は、一般に17%前後まで下がります。

遺伝子に問題がある仔猫が将来的に遺伝子疾患に罹患する確率は、更に減り数%です。遺伝子に問題因子があっても大半の仔猫は遺伝子疾患に罹患せず一生を終えます。

実際に遺伝子疾患に罹患するのは、先天的な遺伝子が7原因というよりも、後天的な要因が大きく影響して遺伝子疾患に罹患すると言われています。

人間の場合も高齢出産の妊婦がダウン症の遺伝子検査するか否かで倫理上の問題があります。

大学病院の産婦人科の教授の意見を聞いても、実際に遺伝子検査をしてダウン症の赤ちゃんが生まれる確率が数十%あるとお母さんに伝えても、妊婦の大半は、赤ちゃんを産む選択をするそうです。

それは、「命の問題」だからです。

猫、犬などの愛玩動物も「人間同様に大切な命」です。

工業製品であれば、検査をして不良品を排除するのは、問題ないことですが、命ある愛玩動物を工業製品と同列に扱い、医学的にも科学的にも問題のある遺伝子検査で命を選別する行為は命を扱う者として疑問が生じるところです。

遺伝子検査推進は、猫犬だけではなく、完全治癒しない人、障がいのある人に対しても、社会的に存在してはいけないと差別し、選別しているように見受けられます。

それは、お客様が「遺伝子検査に遺伝子に問題があるなら迎えない」「問題がないから迎える」という「命の選択」に繋がります。

ここからは私見を述べます。

お客様は猫犬をお金を払い買います。仔猫の売買取引は民法上の売買契約となりますので、民法という法律が見え隠れしています。では猫犬は法律上はどのような扱いを受けているのかと言いますと、「者ではなく、物」扱いになります。前述しました工業製品と同じ分類になります。

しかし、お客様の大半は、迎え入れた仔猫は「家族の一員」とおっしゃります。

家族の一員として迎えた以上は、「命」を最優先とした場合、「家族の一員」ですという言葉は、法律ではなく、人としての責任と倫理・道徳が試されるように思います。

結局のところ、仔猫が生涯を全うできるよう私たち人間同様に、健康に異常が発覚した時点で動物病院に通院し、精密検査の一環として検査し完全治癒に向け治療していけばよい、また1年に一度健康診断で健康を把握することが大切なことです。猫犬を人間と区別せずに、生き物という一つのカテゴリーとして捉えてみますと自然と答えは出てきそうです。

決して先に「命の選択」をしてはならないと・・・。

生涯にわたり、「命ある者」は健康な状態とそうではない状態を行き来するものです。