結膜炎とは、まぶたの裏側にある粘膜(結膜)にウイルスや細菌が侵入したり、過度なストレスやアレルギー等で恒常性がアンバランスになることで免疫低下を引き起こし結膜に炎症が起こる病気です。
以下の症状がみられる時には結膜炎を疑います。
結膜炎が起こる原因は以下の通りです。
❶異物の混入
片目だけに結膜炎の症状が現れた場合は、ごみ、花粉、被毛の混入等結膜が刺激されて炎症が起こっている可能性があります。
❷感染症
猫風邪の原因であるヘルペスウイルス、カルシウイルス、クラミジア等のウイルスや細菌に感染したことがきっかけで結膜を発症する場合があります。これらのウイルスは飼い主に感染することはありません。しかし、多頭飼育の場合はほかの猫ちゃんに感染してしまうリスクがありますので、隔離する等の措置が必要です。
❸基礎疾患、アレルギー、過度のストレス
ドライアイ(乾性角膜炎)、角膜炎、流涙症など基礎疾患を持っていたり、アレルギーや過度のストレス等で恒常性のアンバランスを引き起こし、免疫が低下することで結膜炎を発症することがあります。
この他にも、自律神経の乱れによることが原因(免疫が下がりやすくなる寒暖差の激しい季節や空気が乾燥しやすい季節)で結膜炎を発症することもあります。
特に空輸直後のお引き渡し日以降は、結膜炎を発症するリスクが高まりますので、注意して見てあげて下さい。
❶ワクチン接種をする。
ワクチンを定期的に接種し感染症を予防することで、結膜炎を抑止することが出来ます。
❷完全室内飼育を徹底する。
ウイルスとの接触を防ぐためにも、室内で飼育するように心がけて下さい。
飼主が外出先で触れた猫がウイルスを持っていた場合、猫ちゃんに感染する危険性があります。万が一外出先で他の猫に触れた場合は、しっかり手を洗って服はすぐに洗濯するようにして下さい。
❸室内環境を整え免疫力をアップする。
粘膜が乾燥するとバリア機能が落ち、ウイルスや細菌が体内に入りやすくなります。
室温は26℃前後、湿度を50%前後をキープし、トイレを清潔にする等、室内環境を整えることで免疫力を高めることができます。また、ストレスにも要注意です。適度な遊びをすることでストレスをためない生活を心がけて下さい。
免疫力を高めることは、結膜炎だけでなく猫カゼや鼻炎などの対策にもなります。